~保育士問題~小児栄養編3~
小児栄養に関する「予想問題集③」をまとめています。問題例としては、乳児の摂食行動の発達、消化吸収、乳幼児期の食生活上の問題、学童・思春期の栄養特性、ビタミンです。
【問1】乳児の摂食行動の発達についての記述である。適切な記述の組み合わせを1つ選びなさい。
A 生後3~4ヵ月ごろには吸啜反射が消えはじめるため、トロトロ状の軟らかい食物が飲み込めるようになる。
B 生後6ヵ月ごろには上下の唇を閉じることができるようになり、蠕動運動がかなり上達する。
C 生後7~8ヵ月ごろには舌が上下に動かせるようになるとともに、多くの乳児に前歯が萌出するため、食べ物の状態に合った咀しゃく行動ができるようになる。
D 9ヵ月を過ぎると、舌を巧みに使えるようになり、食物を歯茎でつぶせるようになる。
E 食物を手でつかんで食べる行動がみられるようになるのは、多くの場合、9ヵ月を過ぎたころである。
1:AB 2:AE 3:BC 4:CD 5:DE
「答え」 4
【問2】消化吸収についての記述である。適切な記述の組み合わせを1つ選びなさい。
A 乳児初期には、でんぷんをショ糖に分解するアミラーゼの作用が弱い。
B 乳児の胃で分泌されるレンニンは、たんぱく質に含まれるカゼインの胃内滞留時間を伸ばし、消化性を高めるはたらきをする。
C 母乳に含まれる乳糖は、マルターゼによってブドウ糖とガラクトースに分解される。
D 乳汁や食物中の脂肪は、リパーゼによって脂肪酸とモノグリセリド、グリセロールに分解される。
E 大腸では、水分とナトリウムが吸収される。
1:ABC 2:ACE 3:ADE 4:BCD 5:BDE
「答え」 5
【問3】乳幼児期の食生活上の問題に関する記述である。適切な記述の組み合わせを1つ選びなさい。
A ミルク嫌いの現象は、知恵がついて、食欲に変化が出はじめる生後4ヵ月ごろからはじまる。
B 離乳後期ごろの乳児の食欲不振は、離乳食が摂食機能の発達にともなわなかったり、離乳食がマンネリ化している場合に起きやすい。
C 3歳児以上では、あそび食べが減少する一方で、偏食が増える傾向がある。
D 離乳期間は、さまざまな食品を体験し、それぞれの食物にあった噛み方を習得していく咀しゃくの発達過程とみなすことが重要である。
E 野菜嫌いと魚嫌いは、ともに1歳代よりも3歳代のほうが多い傾向がある。
1:AB 2:AE 3:BC 4:CD 5:DE
「答え」 3
【問4】学童・思春期の栄養特性についての記述である。適切な記述の組み合わせを1つ選びなさい。
A 推定エネルギー必要量は、各年齢をとおして男子では15~17歳、女子では12~14歳で最高値を示す。
B 思春期の男女には特にカルシウムが重要であるため、12~14歳の目標量は男女同値である。
C 思春期によくみられる鉄欠乏性貧血は、鉄分を摂取していれば十分防ぐことができる。
D 激しい運動をする中学生や高校生では、糖質をエネルギーに変えるはたらきをするビタミンB1の摂取不足が問題になることが多い。
E 乳児期から学童期にかけては、あまり肥満の心配はいらない。
1:AB 2:AD 3:BD 4:BE 5:CE
「答え」 2
【問5】ビタミンについての記述である。適切な記述を1つ選びなさい。
1 ビタミンAは、過剰に摂取しても蓄積されずに尿中に排泄されるので、毎日一定量をとらなければならない。
2 ビタミンDは、過酸化脂質の生成を防ぐため、動脈硬化や老化を防ぐ効果がある。
3 ビタミンCは、人がストレス状態にある場合に消費が高まる。
4 ナイアシンの余剰分は、主に肝臓で貯蔵され、過剰に摂取した場合は過剰症を起こす。
5 ビタミンEは、カルシウムとリンの吸収を助ける。
「答え」 3